【元記事をコミックナタリーで読む】

映画スター☆トゥインクルプリキュア 星のうたに想いをこめて」のスタッフトーク付き上映会が、本日11月6日に東京・渋谷TOEIにて行われた。

【大きな画像をもっと見る】

上映後に行われたスタッフトークには監督の田中裕太、脚本を手がけた田中仁、映画の主題歌・挿入歌である「Twinkle Stars」の作詞を担当した大森祥子、作編曲を担当した高木洋東映アニメーションの村瀬亜季プロデューサーABCアニメーションの田中昂プロデューサーが登壇した。映画公開から2週間が経ち、反響を受けて田中監督は「我々一同いい作品になるようにじっくりと作ってきたんですが、正直それを上回る反応と言いますか、『そんなに!?』というくらいの評価をいただいて、内心すごく驚いています。でもホッとしているというのが一番です」と心境を明かす。村瀬プロデューサーは「皆様の思いでさらに映画が大きくなって、育てていただいているのを実感しています」と語り、集まったファンへ「ありがとうございます」と感謝を伝えた。また田中プロデューサーは「お子様たちから『ユーマに会いたくなった』という声が聞こえるのがすごくうれしいです」と映画オリジナルキャラクター・ユーマへの反響について触れた。

制作にあたって大切にしていたことを司会者から尋ねられると、田中監督は「去年は秋にオールスターズ(「映画HUGっと!プリキュアふたりはプリキュア オールスターズメモリーズ」)をやったり、1年間15周年のお祭りムードがあった」と切り出し、「それを受けての、オールスターズではない単発の『プリキュア』映画ということで、改めて『質の高いものを作ろう』という意識はありました。女の子メインターゲットであることは踏襲しつつ、今まで以上に老若男女誰が観ても、またTVシリーズを観てなくても1本の映画として楽しめるものを、丁寧に作り込もうと考えました」と振り返る。また田中監督とTVアニメGo!プリンセスプリキュア」「映画魔法つかいプリキュア!奇跡の変身!キュアモフルン!」に続いてタッグを組んだ田中仁は「『キュアモフルン』をやって少ししてから、お互いに初めての子供が生まれたんです。そこでの新しい経験を、新しい作品を作る中で込めることができないかと話して。具体的に子育てをする話ではないけど、その気持ちが出ているのかなと思います」と語った。

「映画スター☆トゥインクルプリキュア 星のうたに想いをこめて」というタイトル通り、本作では主題歌・挿入歌の「Twinkle Stars」が物語のキーになっている。大森は作詞のオファーを受けた際「単にバックで流れる挿入歌ではなく、歌自体がすごく重要な位置付けになると伺って、最初はすごくプレッシャーでした」と明かす。また「詞を書くにあたって、監督からメモ書きのような『こんなイメージの歌を作りたい』という資料をいただいたんですが、それが本当に素敵で。歌詞の“詞”ではなく“詩”というか。監督のロマンチックな世界観を、私の汚れた心で壊さないように心がけました(笑)」と冗談交じりに話し、観客を笑わせた。高木が「大森さんの詞が上がってきたときに『わたしたちは星』って書いてあって、『ああ、わたしたちは星なんだ……』ってすごく感動したのを覚えているんですよ」と絶賛すると、大森は「そう言ってるメロディに聞こえたんです」と答える。一方作曲に関して、高木は「監督が最初の打ち合わせのときに詳細な設計図を書いてきて、それに従って曲を作ると『Twinkle Stars』になるんです」と、田中監督の頭の中に明確なイメージがあったのではないかと言う。しかし田中監督は「と、思うじゃないですか(笑)」と苦笑い。「発注のタイミングではシナリオがそこまで固まっていなかったので、2人にイマジネーションを働かせて作ってもらいました」と続け、「でも、まだ作品の全貌が見えていない段階で高木さんから上がってきたデモを聴いて、とりあえず『勝った』と思いました」と、同曲が制作の上で1つの指針になったと語った。

そしてもう1つの指針になったというのが、イラストレーターのいなとめまきこが手がけ、本ポスターに先がけて6月にお披露目されたイメージビジュアル。「プリキュアシリーズで初めて“イメージビジュアル”が制作された経緯について、村瀬プロデューサーは「田中監督から『ポスター、こんなのどう?』って上がってきたラフが、本ポスターとしてはお蔵入りになりそうだったんですが、私の中では『この映画にぴったりだ』という確信があって。どうにか形にしたいと思い、ポスターではない形で出せないかとお願いしたんです」と説明した。

さらに司会者から「どこにも出していないマル秘エピソード」を求められた一同。すると高木が「あの……ユーマの声をやらせていただきました」と告白し、観客からはどよめきと拍手が起こる。ユーマの声を表現する音について監督から相談を受けるうちに「いつの間にか僕がやることになった」と高木。「最初はシンセサイザーの音だけで作ってたんですが、それだけで喜怒哀楽を表現するのは難しいんじゃないかと思って、自分の声を混ぜたらいいんじゃないかと。僕の声を録音して、ボコーダーという機能で何を言っているかギリギリわからないくらいまで加工して混ぜるということをやっていました」と解説し、「実は何カ所か言葉を言っているので、探してもらえたら」と呼びかけた。さらに村瀬プロデューサーがマル秘エピソードとして「(映画の中に)隠れユーマがいますので、探してみてください」と呼びかけ、「皆さん、もう1回来るの確約ですね!」と宣伝につなげると、会場から大きな拍手が贈られた。

イベント終盤ではティーチインも行われ、観客からは高木への質問が寄せられた。最後に田中監督は「僕自身も子供が生まれまして、100パーセント仕事に自分を傾けることができなくなったときに、本当に現場のスタッフに助けられました。集まってくれたスタッフの熱量が半端なくて、自分ひとりで演出監督をやるよりも、明らかに質の高いものができたという自負があります」と、この場にはいない多くのスタッフへの感謝を口にする。そして「正直、僕も今回、自分自身でも何回観ても飽きなくて、『いい映画じゃね?』って自分で思っています(笑)。また劇場に足を運んでいただければうれしいです」と挨拶し、トークショーを締めくくった。

「映画スター☆トゥインクルプリキュア 星のうたに想いをこめて」

公開中

原作:東堂いづみ
監督:田中裕太
脚本:田中仁 
音楽:林ゆうき橘麻美
総作画監督キャラクターデザイン:小松こずえ
作画監督:松浦仁美、中谷友紀子
美術監督:今井美紀 
CGディレクター大曽根悠介
色彩設計:竹澤聡
撮影監督:高橋賢司
製作担当:澤守洸、井桁啓介
出演:成瀬瑛美小原好美安野希世乃小松未可子上坂すみれ木野日菜吉野裕行、知念里奈

※高橋賢司の高ははしご高が正式表記。

(c)2019 映画スター☆トゥインクルプリキュア製作委員会

「映画スター☆トゥインクルプリキュア 星のうたに想いをこめて」スタッフトークの様子。左から東映アニメーションの村瀬亜季、田中仁、田中裕太監督、大森祥子、高木洋、ABCアニメーションの田中昂。


(出典 news.nicovideo.jp)

プリキュアシリーズ > スタートゥインクルプリキュア > 映画 スタートゥインクルプリキュア 星のうたに想いをこめて映画 スタートゥインクルプリキュア 星のうたに想いをこめて』(えいが スタートゥインクルプリキュア ほしのうたにおもいをこめて)は、2019年10月19日公開日本劇場アニメ映画。
34キロバイト (4,904 語) - 2019年11月5日 (火) 01:08



(出典 www.toei-anim.co.jp)